導入前の課題道路パトロールの実施状況を紙の日報で共有していたが、不透明さが残っていた。住民からの通報管理を Excel で行っており、運用の手間が大きかった連携を電話やメッセージ等で行っており、煩雑であった業務の属人化が起こっていた導入後の効果パトロール未実施の箇所が一目瞭然になった通報があった地点とその対応状況が、地図上で見える化された電話やメッセージの回数が減り、パトロールの効率が向上した職員のみならず土木事業者との連携が効率化された属人化が減り、サポートや引き継ぎがしやすくなった北海道の中央部に位置する滝川市。 冬季には降雪量が多いため、道路維持・除雪管理には大きな労力を割いています。 これを担うのが滝川市役所土木課維持係の皆さま。市内16社が参加する組合と連携して広範なエリアの道路を維持・管理してきました。しかし、従来のやり方には多くの非効率が潜んでおり、業務の効率化が求められていました。このような状況を受け、フィールド業務のDXを行なうための地図アプリ「LivMap(リブマップ)」が導入されました。「どこを誰が見たのか」が曖昧。通報対応の管理も煩雑。滝川市ではこれまで、道路パトロールの報告を口頭や紙ベースで行っており、「誰がどこを見たのか」という情報が溜まってはいるものの、それを現場で必要な時に活用しきれていない状況でした。 そのため未巡回箇所の把握が困難で、パトロールや除雪の二重対応・対応漏れといった問題が発生することもありました。また、特に冬期は住民からの通報が増えますが、その管理は Excel で行っており、その後の現地確認や対処に必要な連携を電話・LINE 等で行っていました。 こうした状況であったため、情報の集約化に課題があると同時に、迅速な対応が難しい状況でした。 LivMap 導入によるDXと可視化のインパクトこうした課題を解決するため、共有地図 LivMap が導入されました。 巡視箇所の見える化維持係の各職員、および民間の土木事業者の組合メンバーがパトロールを行なう際には、現在位置を LivMap 上で共有しています。巡視頻度について、幹線道路は1周間に1回以上、生活道路は1ヶ月に1回以上、といった基準を決めてパトロールを行っていますが、LivMap には検索条件にマッチしたすべての記録を地図上に表示する機能(スマートレイヤ)があるため、例えば「1周間以内」といった条件でフィルタすることにより、当該期間中でどこが未巡視なのかが一目瞭然になります。 住民からの通報や修繕状況の見える化また、住民からの通報があった箇所と、その対応状況を LivMap 上で管理しています。通報が入ったら、 PC の LivMap で地図上に地点を登録し、 近くに居る職員を把握して連絡、その後現地の職員が撮影した写真を地点に登録し、対処の段階が進む毎に地点の色や形を変えて管理する、といった流れができました。現地確認作業では、写真さえ撮っておけば後から自動的に地図上に落とすことができるので、報告作業も楽になりました。 %3Cdiv%20style%3D%22position%3A%20relative%3B%20padding-bottom%3A%2065.625%25%3B%20height%3A%200%3B%22%3E%3Ciframe%20src%3D%22https%3A%2F%2Fwww.loom.com%2Fembed%2F3a0ab5eef52b42b6a1341fc1257087a0%3Fsid%3Df4a178b9-40a8-475a-9b2f-d1a818a718fe%22%20frameborder%3D%220%22%20webkitallowfullscreen%20mozallowfullscreen%20allowfullscreen%20style%3D%22position%3A%20absolute%3B%20top%3A%200%3B%20left%3A%200%3B%20width%3A%20100%25%3B%20height%3A%20100%25%3B%22%3E%3C%2Fiframe%3E%3C%2Fdiv%3Eこのような取り組みにより、具体的には以下のような変化がありました。パトロールの未実施箇所が地図上で一目瞭然になった通報があった地点とその対応状況が、地図上で見える化された電話やメッセージの回数が減り、パトロールの効率が向上した職員のみならず、土木事業者との連携が効率化された属人化が減り、サポートや引き継ぎがしやすくなった導入の決め手は、低コストと UI の分かりやすさLivMap は、操作が直感的でわかりやすく、現場職員も大きな労力をかけずに使い始めることができました。 PC 版もスマホ版もあり、本部と現場それぞれが使いやすい機器で使えることも魅力の1つになりました。さらには、価格が安いことにいより、「まずは1年、試用するつもりで使おう」といった形で、小さくはじめることができたことも、導入に至った決め手でした。 その上で、試用後すぐに効果を実感することができました。今後の展望── 道路網図等の掲載によりさらなる効率化へ滝川市では現在、GISデータの公開を進めており、道路網図や道路台帳などの GIS データの公開を進めています。 この道路網図は、 LivMap 上への搭載を進めて頂いており、これによりさらなる効率化が期待できます。 具体的には、管理対象の道路かどうかをベテランではない職員でも現場で判断できるようになる、路線番号での意思疎通がやりやすくなる、といったことです。LivMap は、単なる「地図アプリ」ではなく、現場業務を可視化・効率化し、住民サービスの質まで向上させるDXのパートナーと考えております。 今後もさらなる効率化を目指して取り組みを行っていきたいと考えています。